やっさんの気持ち

いろいろやって行きます

君の望み、君の願い

小さな頃から絵を書くことが好きだった僕は中学校 高校と美術部に在籍していた。今年の春から晴れて美術大学に入学することになった。 いつかは個展を開けたらと思っていた僕は、縁あって商店街の小さな画廊で個展を開く運びになった。卒業までに個展ができ…

イロトリドリノセカイ

「懐かしい!」思わず声が出た。京都を訪れたのは、高校の修学旅行以来だった 静かな午前の参道を境内に向かって歩いた。 朝露がキラキラ輝いていた。色とりどりの落葉の絨毯の中を歩いていると、異世界に吸いこまれて行くように感じた。 社会に出て3年。 …

RADIO

なんとなく眠れなくて、時計に目をやると午前1時になろうとしていた。枕元においたままの古いラジオが目に入った。 スイッチを入れてみるとイヤホンから流れてきたのは受験勉強しながら聞いていたあの番組だった。 「この番組、まだやってるんだ」 ふと、予…

Still love her

最終便の終わった夜のフェリー乗り場で 今夜もひとりで僕はギター片手に路上で歌い始めた。 僕は今、軽音サークルでバンドをやっている。 が、しかし人前ではまだ演奏などはしたことがない。 そんな中今年秋の学園祭で コンテストに出ることになった。 今年…

Kick off

赤とんぼの舞う夏の夕暮れ その日私は、上司にこっぴどく叱られ 重苦しい空気をまとったまま家路をとぼとぼと歩いてい 私はユカ。普通の会社で働く普通のOL 今の会社には3年前に入社し23歳 通い慣れた帰り道。 いつもはただの風景に過ぎないグラウンドに…

すき

夏休みが始まり 8月になろうとしていた。 駅の待合室で一時間に数本の列車を待っていた。 私は列車を待ちながら、話すことを色々考えていた。 私は、地元の高校に通う高校2年生。 今日は、幼なじみが帰ってくるのを駅まで迎えに来ていた。 名前はタクヤ、…

supernova

着信音に目を覚ました 昨日から少し熱っぽく倦怠感に包まれていた やっとの思いでスマートフォンに手が届いた 母親からの「週刊 元気かい?」コール だった 「調子はどう?ご飯食べてるの?飲みすぎてない?」 芸能レポーターばりの勢いで質問が飛んでくる …